問題行動を直すときには関係性を築くことも忘れずに!
飼い主さんが困っている行動の中には、”家族に咬む”という問題もあります。
今回のレッスンの”ココアくん”もそんな家族を噛んだことのあるわんこです。ココアくんはボーダーコリーとイングリッシュセターのミックス犬で現在5歳の男の子。
私がココアくんのレッスンを始めた当初は、常に周りに対して気が張っていて、家族の些細な動きや声に過敏に反応して噛み付いてしまった経験も数回あるような状況でした。
ちなみにココアくんのお家には、トイプードルの”クーちゃん”という3歳の男の子もいます。
当時は飼い主さんとの関係性も、クーちゃんとの関係性も曖昧だったため精神的にとても不安定だったのです。
それが最近ではとても穏やかになりました。
ここ2ヶ月くらいは噛むような素振りも一切なく、不意に足を踏んだとしても怒ることはないので、精神的にもかなり落ち着いています。
私自身もここまでの変化は予想していなかったので少し驚いているくらいです。
ココアくんのレッスンでこれまで行ってきたことは、”おすわり”や”ふせ”をはじめ基本的な項目を教えることで、飼い主さんとの関係性を築くこととトレーニングの楽しさを互いが知ること、並行してこれまでに咬みにつながったこちらの動きを意識的にしないことで、カリカリさせないようにしたことです。
ココアくんの場合はとくに人と一緒に何かをすることに対してとても気に入ったことで、トレーニングに前向きになったことがとても大きかったです。
人はどうしても問題行動だけを直そうとしがちですが、問題行動が起こる環境や関係性を変えなければ問題はぶり返すでしょう。
そのため、並行して基本的なしつけを入れることが必要不可欠なんです。
ちなみに今日のレッスンではこれまで教えてきた項目の復習から行いました。
現在の課題は、今後おやつのある・なしで判断することのないようにすることです。
ずっとおやつを持って指示をしていると、あっという間に”おやつがないということを聞かない”状況になってしまうので、スムーズに出来るようになった段階でおやつを見せずに指示をするようにするべきです。
そして後半は口輪を装着して、ブラッシングと耳掃除の練習。
こちらも以前と変わらず、嫌な素振りもせずに装着することができ、ブラッシングも耳掃除もとくに嫌がらずに行うことができました。
現時点では2人体制で、おやつをあげる人と施す人に分かれて行っているので、最終的には1人でも、また、おやつの頻度を少なくしても出来るようにしていきます。