トイレのしつけは成功しやすい環境づくりから!
子犬のトイレのしつけをする際に大切なことは叱らないことと、成功しやすい環境づくりの2点です。
私はこれまで叱ってトイレのしつけをして、その後良い結果につながったケースを見たことがありません。
大抵の場合、トイレをすると叱られると感じた犬が目を盗んで排泄をしたり、死角となる場所でするなど、より状況が悪化することがほとんどです。
まずは叱らないこと、これはトイレのしつけでは大前提ですね。
モカちゃんのお家へ訪問しました。
モカちゃんは現在3ヶ月半のトイプードルで、まんまるなわんこです。
お家には生後40日の時に一般家庭から来たようです。
モカちゃんで困っていることはトイレのしつけです。
レッスンの前半に細かくお話を聞いているといくつかのポイントが分かりました。
まず、失敗している場所はリビングの人の動線となる部分、脱衣所、キッチンのマット、玄関のマットです。マットなどの布製品は吸収が良いので格好のトイレ場所になってしまいます。
犬にとってトイレとの区別が付きにくいと言えますね。
トイレ前にあまりサインがないことも特徴です。
多くの犬はトイレ前にはくるくる回ったり、匂いを嗅いだりするなどのトイレ前サインが見られるのですが、モカちゃんの場合はあまり示さないようで、こちらが気づきにくいと言えます。
また、生後2ヶ月くらいから厳しくしつけをして、トイレに関しては失敗時に叱っていたようで、どうやらそれがうまく伝わらずに、トイレをするとソファの下へ逃げ込んだり、トイレの現場を見ることがないとのことでした。
まさに上記でもお話した通りで、モカちゃんはトイレと叱られることだけを学習してしまっているようです。
人前でしてくれないとなると褒めることも出来ないので、トイレのしつけでは大きな壁となってしまいます。
まずはトイレをすることへのイメージを今よりも良くする必要があります。
今回お願いしたことは行動範囲をリビングのみの範囲とし、その中でしやすい場所にシーツをあらかじめ敷いておいて、シーツの上で出来たらおやつをあげて褒めるようにします。
褒める際にはモカちゃんの大好きなジャーキーを多めにあげて褒めてもらうことで、成功時におやつをもらえることと、トイレをすることへのイメージを良くしていきます。
それ以外のタイミングではおやつをあげないようにすると、より成功時のおやつの価値が高まり、印象に残すことができます。
また、失敗した時には今後は叱らずにサッと片付けてもらうようにしました。
まずは、数日様子を見て1回でも褒められるかどうか、数回でもシートの上でするかどうかがポイントとなります。