警戒心の高まりとともに表面化する物音吠えは7ヶ月の前後から!?
最近訪問レッスンやしつけ教室に参加している数名の飼い主さんから物音に対して気にしたり、吠えるようになったなどの反応が見られるようになったということをお聞きしたので調べてみると興味深いポイントが見つかったのでみなさんと共有したいと思います。
吠えないのは今のうちだけ?
お家に子犬のわんこがいる飼い主さん、”うちのわんこは吠えない”からと安心していませんか?
その安心は今のうちかもしれません。
これは何も大げさな話では全くありません。
ほとんどの犬で子犬の頃は好奇心旺盛で警戒心はほとんどありません。
そのため様々な事柄に慣れやすく、警戒心を抱かないので人に対しての要求吠えを除いて吠えることはほとんどありません。
みんな6、7ヶ月頃から反応し始めているという事実
しかし、月齢を重ねていくうちに少しずつその好奇心は薄れ、着実に警戒心が高まっていきます。
以下は現在私のレッスンを受けているわんちゃんの中で、ここ数週間以内に物音に反応するようになった子の名前と月齢を表しています。
- 仁くん(柴)→5ヶ月半
- ムースくん(チワワ)→7ヶ月
- リジェくん→(シュナウザー)7ヶ月
- ウニくん→(マルチーズ)8ヶ月
犬種は違えど皆おおよそ7ヶ月前後を境に吠えるようになっているのが分かります。
実際にこれまで見てきたわんちゃん達もおおよそこの時期くらいから吠えていたように感じます。
このことから分かるのは7ヶ月前後を境に警戒心が高まってくるということと同時に、他人や他犬、様々な物や音に対して警戒心を抱かずに慣れやすい時期は4ヶ月(遅くても6ヶ月齢まで)ということです。
こういった事例は書籍でも”社会化”の部分でよく説明されていますが、実際に書籍通りの結果が出ました。
まずは予防!予防!予防!
犬のしつけは問題を直すことよりも未然に防ぐことの方が労力を使わずに済みますし、互いのストレスになりません。
そういう意味では4ヶ月から6ヶ月までの間に様々な音に出会い、また、何度も聞くことで慣らしておくことが重要です。
犬や救急車の音の収録された効果音CDを聞かせるのも一つの対策です。その場合にはご飯の時間や遊びの時間など、大好きな時間と一緒に聞かせることで良いイメージを持たせることもできます。
また、小さな音量でずっと聞かせておくのも良いでしょう。
正直なところ、彼らはとても耳が良いので録音した音と実際の音を聞き分けるようになっていきます(これは録音したチャイムなども)が、歯磨きと一緒で何も対応しないよりはした方が絶対に良いです。
マンションなどの集合住宅の場合に多くのわんちゃんが反応するのが、”チャイム”と”お家の前を人が通る足音”です。
これらに関してもチャイムを鳴らしておやつをあげる、人が通る足音が聞こえたら呼び寄せて遊ぶなどしておくと吠えにくくなりますよ。
物音に対して吠えるわんちゃんの対応
音に対してのイメージは6、7ヶ月以降も緩やかにですが変えていくことができます。
すでに特定の音に対して吠える犬はその行動が少なからず定着化しているので、吠えに代わる動作を教えることが重要です。
チャイムや物音に関しては、私は”マットトレーニング”をオススメします。
チャイムや物音が鳴ったら、「マット」の指示とともにマットの上でふせをすることを促します。
実際のチャイム吠えを直すトレーニングではよりきっちりと教えていかなければなりませんが、音が鳴ったら吠えるという動作を”マットトレーニング”の一連の流れ(代わりとなる動作)を教えることで、吠えにくくすることができるのです。
お問い合わせは
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大阪市平野区平野北1-6-27
080−3834−6607
チワワとペキニーズのミックス来週で10か月になる♂を先週から預かってます。外の音や声にひたすら吠えるのと手を玩具だと認識してしまっているようで、噛もうとしてきます。飼い主でなくてもなおせますか?ちなみに私たち家族は子犬の頃からコロナなる6か月まではよく会ってました。宜しくお願いします。
こんにちは。
ご連絡が遅くなりまして申し訳ございませんでした。
チワワとペキニーズのミックスで、生後10か月になる男の子ですね。
お困りなのが”外の音や声に吠える”ことと、”手をおもちゃだと思って噛もうとする”ことで承知致しました。
<外の音や声に吠える>
普段の散歩はどのような様子でしょうか?
周りの環境に怖がって歩かなかったり、人に吠えたりするようでしたらまずは散歩の機会を増やすなどして外の環境自体に慣らしていく必要があります。
自信がついてきて外へのイメージが良くなってくると、それだけでも室内での吠えは減少するはずですので。人に吠えるなどの場合はトレーニングが必要となるのでここでは割愛致しますが、散歩量を増やして発散と外の環境に慣らすことはとても大切です。
<手をおもちゃだと思って噛もうとする>
普段から手を激しく動かしておもちゃのようにすると、遊び以外のタイミングでも手を噛みやすくなるので注意しましょう。
10ヶ月ということですので、体力もあり欲求も高いですから、プラスチック製や木製、ゴム製の噛むおもちゃを与えたり、おやつを中に入れられるおもちゃ(知育玩具)を与えて欲求を発散することが先決です。
その上でこちらの手には”ビターアップル”など苦いスプレーを塗っておくと、少なくとも現状よりも噛まれにくくなるかと思いますので、多少噛んできても無視をしたり、部屋から出たりという対策をしてみてくださいね。
発散されていない状況下ではどれだけ無視をしても、叱ってみても効果が得られにくいので注意が必要です。
<飼い主でなくてもなおせるかどうか>
その点は大丈夫かと思います。
今の生活の中で関わりのある方々みんなでしつけることを意識することが重要です。
お話を聞く限りでは、少しずつ警戒心が高まってきている様子なので、どんどん社会性を身につけていきたいところですね。