叱って結果が出ないのであれば、代替となる行動を教えて問題解決!
先日パピーパーティーに参加していただいた飼い主様から日頃の愛犬への対応についてメールをいただきました。
お家にいるわんちゃんは生後4ヶ月前のミニチュアピンシャーで、”ジーニーちゃん”と言います。
飼い主様はしつけに対して非常に熱心な方で、社会化のために様々なパピー教室へ参加して他人や他犬との接点を作り、甘噛みや飛びつきなどの問題対策についてトレーナーからアドバイスを聞いてはそのやり方を試していたそうです。
ですが、なかなか結果が出ないことと少しずつ月齢が高まってくることへの焦りからご連絡されました。
これまでは叱ることをメインにアドバイスされた経緯が
下記は甘噛みについてのメールの文面です。
トレーナーの方々に相談したところ、それぞれ皆さん全く仰ることが異なり、逐一試しても変化が見られません…
大きな声でその状況を中断・完全に無視・部屋から出る・抑えつける・マズルをつかむ等々どれも効果なしです。
視点を変えてみることを提案
上記の文面からこれまでに結構叱られてきていることが伺えます。
大きな音、押さえつける、マズルを掴むといったきつめの罰でも効果がなかったとすればこれ以上”罰”を使うのは適切ではないでしょう。
こういった場合、他の罰を探すよりも視点を変えてみるのが良いです。
甘噛み対策では前提として噛む欲求を満たすことが重要です。噛むおもちゃがしっかりとありますか?ぬいぐるみなどの柔らかいものではなく、ゴム製やプラスチック製の硬めのおもちゃが幾つかあると良いですね。
ちなみにパピーパーティーに参加していただいた際に紹介したビターアップル(苦い味のするスプレー)が効果的で、振りかけた場所は噛まないようなので、噛んで欲しくないものにはこまめに振りかけておくことも忘れてはいけません。
来客が来た時は興奮していることが多く、なかなか叱っても効かないものですし、来客の目の前で派手に叱るのもどうかと思います。
そこで私が提案したのは叱るのではなく、”代替となる行動を教える”ということ。
例えば、来客に噛むのであればあらかじめリードをつけて短く持つことで噛むことを防ぎ、おやつを使って座ることを教えてそれを習慣にしても良いでしょう。
飛びつき問題についても叱るだけでなく、並行して座ることも教えることで自らすすんで座るようになります。
このように”何かを教えることで問題行動をさせない”という対策もあるので検討してみてくださいね。
叱ってばかりでは互いに辛い
ご提案をしたところ下記のようなメッセージをいただきました。
「叱ってばかりでは可哀想だから教えること」という言葉にドキッとしました。
4ヶ月の子犬を前に 私の気持ちだけが焦っていて、抑えつけたりマズルを掴んだりすると興奮が倍増していました。
こういった状況に陥っている方はおそらく多いことでしょう。叱ることは力強さ、タイミングなど単純に難しく、互いに良い気分ではありませんよね。
その点、何かを教える対策はとてもポジティブで楽しいものです。
叱ることと比べてその瞬間で結果が出るわけではなく、習得までに時間はかかりますが、そもそもしつけは時間のかかるものですし、楽しい方が良くないですか?
今回はジーニーちゃんの飼い主様と同じような状況の方が他にもいるのではと思いお伝えしました。視点を変えることはしつけをしていく上でとても重要な要素です。
ある程度方向性を見定めて続けること
以前『ネットの情報を気にしすぎるといつまでも問題は解決しない!』でもお伝えしましたが、様々な情報を取り入れることは良い部分もあれば悪い部分もあります。
多くの情報を取り入れることで混乱してしまい、しつけがストップしてしまうのは良くありません。今回のケースのように様々なトレーナーのレッスンを受けて来られた場合は、その中で最も考えの合うトレーナーのアドバイスを聞いて継続することが重要だと私は思います。継続しなければその対策が合っているかどうかも分からないですからね。
ジーニーちゃんは現在トレーニングの真っ最中なので、また進展がありましたらご報告させていただきます!
お問い合わせは
smart-dog
大阪市平野区平野北1-6-27
080−3834−6607