柴犬のしつけは性格や家族環境を考慮して〜リードを付ける練習〜

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今年に入って私は縁あって数頭の柴犬のしつけのお手伝いをさせていただいています。柴犬は洋犬とは違った日本犬独特の性格などを持ち、しつけにお悩みの方も多い犬種です。

今回は柴犬の”まろくん”の事例をご紹介します。

まろくんは4月中旬から私の訪問レッスンを受けているわんちゃんです。とても元気な柴犬の男の子で現在は7ヶ月齢に入り難しい時期に入っています。

生後7、8ヶ月となると自我が出てきて、要求が増えたり、わざとトイレを失敗したりすることがあります。

実際に今日のレッスンでお話しを聞いてみると、4日前くらいからドッグフードの食いつきが著しく低下しているようです。これまでは1分もかからずに食べていたので驚くほどの変わりようですが、こういった事例は柴犬も例外ではありません。

まろくんの場合、手からだと食べるようですが毎回手から与えることで甘え癖を付けてしまうと今後が大変なので、こういったケースでは時間を決めて引き上げてしまうのが一番です。

そんなまろくんには現在、大きく分けて”お手入れ”と”トイレ”の課題があります。

体を拘束されるのをとても嫌うところがあり、これは日本犬の多くが嫌がるのですが、まろくんはとくに嫌がる印象です。

最近リードを付けられるようになり、ようやく散歩にも行けるようになりましたが、これまではリードを付けようと首輪に手を持っていくとかなり強い力で噛んできたので付けるのも難しいほどだったのです。

リードを付ける練習は首輪を掴むところから

リードを付けようにも、首輪を掴もうとした段階で噛んでくるようでは装着することができません。

そこで、私はおやつを先にかじらせてから首輪を掴み、掴んだ瞬間にかじらせているおやつをあげて褒めることを繰り返しました。

すると掴まれるイメージが良くなり、そこまでの抵抗を見せなくなったので次に、首輪を数秒掴むようにし、その間はこまめにおやつをあげるようにしました。

リードを付けることを考えると3〜5秒くらいは少なくとも首輪を掴んでいても我慢できるようにしなければなりません。

こうしてまろくんはある程度おやつに集中しながらもリードを付けられるようになり、散歩にも行けるようになりました。

私が今回”リードを付ける練習でおやつを使った方法を選んだのには下記のような理由があります。

対策を考える際に重要なことは誰でもできることと安全なこと

私が訪問先で多くのしつけ対策の中からその子に適した対策を選択する際には、”家族がしっかりと実行できること”、”人にも犬にも安全であること”を一つの基準としています。

家族がしっかりと実行できる内容であること

まずは大前提としてこちらが提示した対策を家族ができなければ何の意味もありませんよね。

以前滋賀でセミナーをした時に、ある飼い主さんがトレーナーから教えてもらったことが出来ないと悩んでおられましたが、最終的に飼い主さんが実行できる内容でなければいつまでも問題解決しません。

また、犬のしつけには家族のみんなができる限り介入すべきなので、できる限り家族全員ができるような対策を取り入れます。

人にも犬にも安全であること

安全であるということも重要なことです。問題を直すどころか怪我をさせてしまっては元もこもありません。

しつけの中には危険を伴うような内容のものもあるので、本当にその対策を講じなければならないのか、他に選択肢はないのか確認する必要があります。

まろくんのケース

まろくんの場合はおやつを使った方法で教えましたが、例えば”首輪を掴んで嫌がっても離さず諦めさせる”という対策も一つの方法です。実際に以前レッスンを受けていた柴犬の”仁くん”はその方法で教えて上手くいきました。

ですがまろくんの場合にはかなりの抵抗で甘噛みしてきたことや子供さんが二人いることを考慮して、おやつを使って首輪を掴まれるイメージを良くするトレーニングを取り入れることにしました。

このように犬の性格や嫌がり方の度合い、家族環境などでどの方法で行っていくかを考えなければなりません。

とくに柴犬は独立心が強く”体を押さえられる、触られる、他人とのコミュニケーション”を苦手とします。

子犬(できれば5、6ヶ月頃までに)の間に他犬や他人との関わり、ボディーコントロール(体を触る・制御する)の練習はしておくべきです。

今回は”まろくん”の事例をもとにどうしてその対策を選択したのか、そして、どのような形でリードを付けられるようになったのかをご紹介しました。

柴犬を飼っている飼い主様の中にはリードを付けることにも苦労されている方が多いと思いますので、少しでも参考になればと思います。

お問い合わせは

smart-dog
大阪市平野区平野北1-6-27

080−3834−6607

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